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東洋医学による脈診
東洋医学による脈診
特徴
●習得に抵抗と時間がかかる
●正解が分かりにくく確認しづらい
●脈の圧、大きさ(※ドーゼ量)を確認・意識ができる
●治療前に危機的状態であるか判断できる
●証の判断の材料になる
脈診で触知を考えるもの
●氣の流れ※非常に難しい
●脈拍の強弱の差
●不正脈
●浮沈の差
●脈の出現する深さの位置
六部定位診(ろくぶじょういしん)

脈診法としては最も広く行われている法である。
術者と病人が向かい合って座り、術者の中指を病人の橈骨茎状突起のすぐ内側にある橈骨動脈の拍動部に当て、 人差し指・薬指を軽く添える。
このとき人差し指の当たる部分を寸口(すんこう)、中指の当たる部分を関上(かんじょう)、薬指の部分を尺中(しゃくちゅう)という。
指を浮かして左の寸口・関上・尺中がそれぞれ小腸・胆・膀胱、沈めて心・肝・腎、右は浮かせて大腸・胃・三焦、沈めて肺・脾・心包(命門)を調べるというが、この陽経を選択する方法については、行っている者とそうでない者がいる。
また、六部定位診は、『難経』を基本としているといわれるが、『難経』にはこの診断法の記載が無い。実際には昭和期以降に井上恵理氏を中心に『脈経』(王叔和著)を参考に開発された新しい方法である。(ただし、現代中医学の脈診も歴史的には同じくらい。)
脈の取り方
1.術者の身体と心を安定。
脈診を行う前に、問診をしたり望診や聞診から情報を得ていますが、あえて全て忘れて心を空っぽにしておく。脈診は微妙な差を見るのです。余計な先入観があってはいけません。ですから、あえて全て忘れます。
2.患者の身体と手を安定させます。
心臓と同じくらいの高さに手を置いてもらいます。この時は、両手を置くのが基本ですが、場所の問題などで片手ずつになってもかまいません。手は自然に開 き、肘や肩なども自然にします。腕に時計やアクセサリーなどをなるべくはずしてもらい、また運動直後や食後すぐも脈の変化が大きく正確に診づらいので避ける。写真のよ うに手首の下には、柔らかい枕があっても術者、患者ともにやりやすのであってもいいでしょう。
3.脈診は、術者が指を患者の脈拍にそえて、その指で振動を感知して病状を理解します。
部位は寸関尺の部位で見ます。
まずは、三本の指を全て使ってみる全按です。全按では、部位による臓腑は考えなくても良いです。全体的な強さ、気血の状態、寒熱などを中心に見ていきます。医者の呼吸で診ます。その呼吸は1息で計算します。1息とは1呼1吸のこと。この1息の間に何回打つかも重要です。
